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日野市は今年度、家族の世話や介護を日常的に担う子供「ヤングケアラー」についての専用相談窓口を開設した。本人だけでなく、学校や地域など周囲の大人からの相談も幅広く受け付けることで、ヤングケアラーの孤立防止を図るという。
市が2022年10月、市内の小学6年から中学3年までを対象に実態調査を行ったところ、調査に応じた3036人の7%が「(家族の中に)お世話をしている人がいる」と回答。世話をしている対象(複数回答)は、「きょうだい」が123人で最も多く、「お母さん」が59人、「お父さん」が38人などと続き、同市内でもヤングケアラーが一定数いる可能性が明らかになった。
ヤングケアラーは、日常生活や勉強に支障が出ても世話を優先しがちで、助けを求めないことが多いとされる。このため同市の窓口ではヤングケアラー本人やその家族だけでなく、異変に気づく可能性がある学校や病院、地域の大人などからも幅広く相談に応じることにした。
窓口では、関係機関などとの連携を担う「ヤングケアラー・コーディネーター」のほか、社会福祉士や精神保健福祉士ら専門家が相談員として対応している。市福祉政策課の担当者は「ヤングケアラーを孤立させず、早期に適切な支援につなげるため、周囲の大人が『ヤングケアラーかもしれない』と感じたら相談してほしい」と話している。
相談は、平日の午前9時~午後6時(祝日・年末年始を除く)。ヤングケアラー・コーディネーターによる対応は、月曜と木曜のみ。電話(042・843・1016)かメール(ycc-sourinkai@clock.ocn.ne.jp)で受け付ける。