「子どものサポート」 基礎情報と相談窓口

もくじ

生きづらさを抱える子どもたち

日本の未来を担う「希望」であるはずの子ども。しかし、すべての子どもに平等な機会が提供されているとはいえず、誰もが同じように夢や希望を持てる社会ではないのが現状です。

離婚や病気、虐待などの理由で、親と一緒に暮らせない子どもたちも大勢います。こうした子どもたちを社会で支える仕組みを「社会的養護」と言い、児童養護施設などの施設や、里親、養子縁組の制度などがあります。社会的養護を必要としている子どもの数は、2020 年の時点でおよそ 4 万 2 千人。先進諸国ではこうした子どもの多くが里親などの家庭的な環境で育てられていますが、日本は 9 割が施設暮らしで、国連から見直しを求められています。

さらには、病気や障害などのため、他の子と同じように学ぶことができない子どもたちや、18 才未満で家族の介護などをするヤングケアラーなど、さまざまな事情から学校に通えない/通わない子どもたち、「生きづらさ」を抱える子どもたちの居場所をどう確保するのかなども、大きな課題となっています。

子どもは誰しも幸せになる権利を持って生まれてきます。子どもたちの「無限の可能性」が環境によってつぶされるようなことがあってはいけません。どんな状況にあっても、すべての子どもが夢や希望を持てるよう、親への支援も含めて社会全体でサポートしていく仕組みづくりが必要です。

相談窓口・支援団体※NHKサイトを離れます

学習支援
子どもの貧困対策センター 公益財団法人 あすのば

受験や進学に困難を抱える高校生などへの応援給付金や合宿キャンプなどの活動のほか、各地の支援団体を支える活動、子どもの貧困に関する調査や提言も行っています。

認定NPO キッズドア

首都圏と宮城県で困窮家庭の子どもたちへ無料の学習支援や体験活動を提供しています。 また、コロナ禍で困窮している全国の子育て家庭への様々な支援も始めています。

認定NPO法人 カタリバ

「キッカケプログラム」では、無償の奨学パソコン(レンタルPC・Wi-Fiなど)付きオンライン教育支援などを行っています。生活に関する相談もできる伴走型の支援です。

NPO法人 青少年自立援助センター YSC Global School

外国につながりのある子ども・若者たちへの日本語学習支援(対面、オンライン)や居場所支援を実施しています。高校進学のためのプログラムや、生活や仕事に必要な日本語の学習支援も行っています。

Minami子ども教室

大阪・ミナミで開かれている、外国につながりのある子どものための学習教室です。小学生、中学生、高校生が対象です。

子どもの貧困に関する支援団体・窓口
認定NPO法人 CPAO(しーぱお)

見えにくい子どもの貧困を明らかにするために、子どもや家庭の生活を調査し、子ども・親・周りのおとなをサポートしています。困窮した家庭の子どものおやつ支援なども行っています。

「なくそう!子どもの貧困」全国ネットワーク

日本の子どもの貧困解決を目的として、2010年に設立された個人参加のネットワークです。メーリングリストでの情報発信や相互交流などを中心に、ゆるやかなつながりで運営されています。※直接の相談支援は行っていません。

こども食堂ネットワーク

全国の子ども食堂の検索ができます。場所によってフードパントリーや学習支援等を行っています。詳しくはホームページをご覧ください。

子ども虐待についての情報・相談窓口
児童相談所

都道府県、指定都市等が設置する機関で、児童虐待通報のほか、子育てに悩む家庭の支援や出産・育児の相談に応じています。

≪児童相談所全国共通ダイヤル≫
189(いちはやく) (局番なし)
※24時間対応。最寄りの児童相談所につながります。
※一部のIP電話等からは利用できない場合があります。こちらの一覧表にある各児童相談所の電話番号をご利用ください。

市町村の相談窓口

各市区町村の役所に「児童福祉課」「子育て相談課」などの担当部署があります(名称は自治体によって異なります)。子育ての悩みや育児相談などに応じてくれます。
自治体によって、「子ども家庭支援センター」「家庭児童相談室」などを設置しているところもあります。

社会福祉法人 子どもの虐待防止センター

悩んでいる人たちのための専門電話相談を行っています。子どもに虐待をしてしまう人をはじめ、虐待されているおそれのある子どもが身近にいる方、福祉・保健関係者で虐待ケースをかかえている方の相談にも応じています。(※東京に事務所があります)
≪電話相談≫
03-6909-0999
(平日:午前10時~午後5時/土曜:午前10時~午後3時 ※日・祝日は休み)

家族の会やネットワークなど

障害者を家族に持つ人たちが互いに支えあう会やネットワークがあります。同じ悩みを持つ仲間と気持ちを分かち合ったり、情報交換をしたりすることができます。

一般社団法人ケアラーアクションネットワーク協会

障害や病気などがある家族のケアをする「ケアラー」が直面する課題をケアラーが自ら解決して自分らしい生き方をするためのサポートをしています。また、ヤングケアラー相談も行っています。

【発達障害】
NPO法人 全国LD親の会

LD(学習障害)など、発達障害のある子どもを持つ保護者の会の全国組織です。ホームページで各地の親の会を紹介しています。

【知的障害】
全国手をつなぐ育成会連合会

1952年に設立された精神薄弱児育成会(手をつなぐ親の会)を原点とする、知的障害者の権利擁護と政策提言を行うための全国組織。全国各地の「手をつなぐ育成会」の連合体です。

社会福祉法人 全国重症心身障害児(者)を守る会

施設対策と在宅対策、親の意識の啓発と連携を密にするため活動しています。ホームページで各地の「守る会」「重症心身障害児施設等」を紹介しています。

【聴覚障害】
一般財団法人 トライアングル金山記念聴覚障害児教育財団

「聞こえない、聞こえにくい」子どもとその親を支援しています。教育に関する相談や、専門家の紹介などを行っています。

全国ろう児をもつ親の会

ろう児を持つ親たちが広い視野に立って子育てができるよう、さまざまな情報の提供を行っています。また、聞こえない子どもにとって何が必要なのか考え、実際のろう教育を変えるため活動しています。

【精神疾患】
精神障がいの親と暮らす「親&子どものサポートを考える会」

精神科での臨床経験を持つ看護師や、精神科医師、保健師、臨床心理士、精神保健福祉士などで運営しています。精神障がいの親と暮らした経験を持つ"子ども"の立場の人を対象に、交流会の開催や掲示板での交流等を行っています。詳しくはホームページをご覧ください。

子ども情報ステーションbyぷるすあるは

精神障がいやこころの不調などをかかえた、親とその子どもを応援するサイト。看護師・医師を中心としたNPO法人が運営しています。

こどもぴあ

精神疾患のある親に育てられた子どもの立場の人と支援者で運営しているホームページです。当事者の体験談や関連記事、家族学習会の開催などの情報を掲載しています。

公益社団法人 全国精神保健福祉会連合会「みんなねっと」

精神に障がいのある人の家族が結成した団体です。機関誌を通した家族同士の交流、フォーラム/シンポジウムの開催、相談支援活動などを行っています。

特別支援教育に関する相談機関

各都道府県・政令指定都市に教育センター/特別支援教育センターなどが設置されており、障害のある子どもの教育に関する相談に応じています。全国のセンターの一覧が以下のページでご覧になれます。

【医療的ケア】
全国医療的ケア児者支援協議会

医療的ケアを必要とする人と家族が笑って暮らせる社会を目指して、さまざまな情報発信や提言、研修会などを行っています。

子どものための相談窓口
チャイルドライン

18歳までの子ども専用の電話相談です。困っているとき、悩んでいるとき、なんとなく誰かと話したいとき・・・どんなことでも一緒に考えます。名前は言わなくても構いません。秘密は守られます。

≪専用フリーダイヤル≫
0120-99-7777(※全国共通・無料) 毎日:午後4時~午後9時(午後4時~午後6時が混みあうようです)

※12月29日~1月3日はお休みです。

※携帯電話(スマートフォン)、公衆電話からも無料です。公衆電話からかけるときは、最初に硬貨を入れて下さい。通話が終わると硬貨は戻ってきます。

※音声通話契約をしていないスマートフォンや、050で始まるIP電話、LINEやSkypeなどのインターネット電話からはかけられません。

※ネットでの相談もできます。チャイルドラインの受け手と一対一のチャットで話すことができます。実施日や時間が限られているため、詳しくはホームページで確認してください。

24 時間子供 SOS ダイヤル

国(文部科学省)が運営している、いじめなどの悩みを相談できるダイヤルです。休日も含めた 24 時間、いつでも相談することができます。

≪電話≫
フリーダイヤル:0120-0-78310(※通話料は無料)
※自動的に住んでいる地域の相談機関につながります。

認定NPO法人 児童虐待防止協会

子どもの虐待、子育て、親子関係について悩みを話したい人や、助けや情報が必要な人たち、そうしたすべての人たちのための電話相談です。子ども自身からの電話相談も受けつけています。(※大阪に事務所があります)

≪子どもの虐待ホットライン≫
06-6646-0088(午前11時~午後4時 ※土・日・祝日、年末年始、8月13日~15日を除く)

法務省|子どもの人権110番

親から虐待されている、学校でいじめを受けているなど、子どもの人権に関わる問題の相談を受け付けています。法務局職員や人権擁護委員が話を聞いて、どうしたらいいか一緒に考えてくれます。相談は無料で、秘密は守られます。

≪電話≫
0120-007-110(※全国共通・無料) 平日:午前8時30分~午後5時15分

※一部のIP電話等からは利用できない場合があります。こちらの一覧表にある各法務局・地方法務局の電話番号をご利用ください(有料)。

※メールや SNS での相談も受け付けています。

一般社団法人 Masterpiece

児童養護施設や里親家庭を巣立った若者を支援しています。居場所サロンやシェアハウスの運営のほか、若者の声や意見を社会や行政に届ける活動も行っています。

アフターケア相談所ゆずりは

虐待など様々な事情により、児童養護施設や里親など「社会的養護」のもとで育ち、社会に出て悩みを抱えた人の相談にのっています。進学や仕事、生活やお金のことで困った人たちをサポートしています。

(民間の支援団体等については、番組の取材先を中心に掲載しています)